ura__yuu__

hase_yuu · @ura__yuu__

27th Jan 2014 from TwitLonger

某氏に触発されてアイマス映画の感想つらつら書いたよ!!当然だけどネタバレちゅうい。


アニマスの映画化、トップアイドルになった彼女たちの「その後」を描いて、そのタイトルが「輝きの向こう側」というのは、どうしてもひとつの映像作品を超えて、「アイドルマスター」というコンテンツそのものに還元して見てしまうものがあります。
ある種アニマス26話でトップアイドルに上り詰めてしまった765プロ陣たちが、果たしてどこに向かうのか、というテーマは、とても気になっていた部分であったので、まずその辺から感想を書いてみようかなと。

これはあくまで個人的な意見ですが、今や765プロの成長と成功に関する物語が、公式でも二次創作でも何度も何度も繰り返され、もはや氾濫しているといってもいい状況です。その中で、Fランクから始まってこれから皆でトップアイドルを目指そう、というのは「そういう設定」もしくは「ちょっと前の過去」の中でしか説得力を持ち得ないんですよ。アイマス2もパラレルワールドとして成立した話だし。

そういう意味で、いちプレイヤーとしてがむしゃらにがんばった先、トップアイドルになった後はじめて後輩を持って「先輩」になった765プロ(876の話はやめましょう??)と、今回ライブのリーダーになった天海春香さん、というのはとても素敵なテーマだと思いました。千早は家族問題を乗り越えてアーティストとしての一歩を踏み出したし、美希はハリウッドに行きました。律子はプロデューサーとしてどんどん成長している。じゃあ春香はどこを目指すか?

当然これってアニマス24-25話あたりですでにやった話に近いとは思います。近いんだけど、ただあの話はどこか限定的だったし、いろいろあって消化不良に終わってしまった感じがありました。それを整理する作業はいずれにせよ必要だったのだと思います。
24話では、「ライブを失敗させたくない」と「みんなで一緒にやりたい」は同一直線上にある話でした。今回はさらに1段前に踏み出して、その2つが相反する可能性が出た時にどうするの?そもそも「みんな」って何?という問いを更にぶつけることで、アニマスの春香さんが進む方向を明確化したのだと思います。春香さんはしんどいなぁ。

その結果の選択に関して、私は何も語るつもりはありません。彼女たちはきちんとやりたい事とプロとしてやるべき事を天秤にかけて、足りない分は全員で春香を支えて、何とか筋を通す覚悟を持って行った決断ですから、その是非を論点にしても仕方ないかなって。結果として可奈ちゃんもアイドルやりたかったわけですし、ライブも成功したわけですしおすし。

その後にみんなが呟いた「ここからが大変だね」というのは、アリーナライブだけでなく、春香自身の人生に関しても同様のことが言えるんじゃないかと思いした。
春香さんはこれからも修羅の道を歩み続けるのでしょう。きっとこれからも色んな所で傷ついて、甘いと言われながらも同じ選択を繰り返すんでしょうし。だって彼女は天海春香ですから。

ほとんど春香さんの話になってしまいましたが、私は今回の劇場版は、天海春香の話ではなく765プロの話だったと思います。理由は1つしかないですが、公園の歌のお姉さんの話がないから。天海春香と矢吹可奈の間にある"受け継がれるもの"がメインテーマになっていたならば、絶対描かれる話だと思うので。

他キャラでは、今回の後輩指導で存在感を示した雪歩と、リーダーを支え切った伊織に関してはなかなか成長が見えて面白いなぁ、と思いました。

雪歩は自分の欠点をよく自覚していて、だからこそ後輩の気持ちも分かるという意味で、とてもよき先輩になっている。

でね、伊織はよく考えると竜宮のリーダーなんですよね。今までのどこかで今回の春香と同じ問題にぶつかっていたかもしれないし、そうでなくても常に色々な選択を、責任を持ってしなきゃならない。そんな伊織だからこそ、今回のような立ち回りが出来たのかなぁと思います。
これもまたリーダーシップなんですよ。集団のリーダーが、みんなを引っ張っていくために持つものだけがリーダーシップではなく、各人がリーダーを支えながら自分の分野でクオリティアップを目指す、それもまたリーダーシップなのです。

ずいぶん長々と書きましたが、これからの3rd Visionなるものが本当にあるとしたら、今度は他のみんなに関しても描いて欲しいですね。あずささんは運命の人に出会ってそのあとどうするのか、伊織は実家とどうやって折り合いをつけていくのか、響は、貴音は、やよいは、亜美は、真美は…………、と各々が765プロの中で成長して、夢や目標を見つけて、この古巣からいつか羽ばたいていく。
アイマスが商業コンテンツである以上、その瞬間を描いてしまうことはあり得ないと思いますが、どこかでその切欠みたいな、みんなの「原点」を見つけて行ってほしいなぁと。


∩(>ヮ<)q<以下、個別のテーマについてだらだら書くよー!!

◯春香と千早について
別に既婚者について語ることはないよね。せいぜい「カメラを趣味にしたことだし、春香とのベットシーンとか撮るようになって怒られるんだろうなぁ」とか思ったくらいで。

公開前に言ったんだけど、千早が写真を趣味にし始めた、という瞬間に喜ばしいと思うのと同時に、私は「多分こいつポートレートはまだ撮れないだろうなぁ」と思っていたのです。実に失礼なことに。
人物写真を撮る、というのは風景画や静止物を撮るのとは意味合いが異なり、モデルさんとのコミュニケーションの結果に近い。
撮影技術だけでなく、相手の綺麗な部分を発見して、それをどうやって表現していこうか考え、それをコミュニケーションの中で引き出していく作業が必要なんです。現時点の千早にはそこまで他者と向き合う勇気やスキルはないかな、と思っていました。

結果としては、半分合っていて半分間違っていたな、と。あの「可愛く撮ってね」はホントもう春香さんパネェ。
千早にとって「撮ろう」とおそらく決心したであろう瞬間の春香さんは本当に輝いていて(というか物理的に後光がさしてて)、本当に千早にとって春香って大事な人なんだなと思いました。

あとしれっと二人で飯食って春香さんの愚痴聞いてあげてるの面白いし、しれっとポストの投函に立ち会って貰ってるのクッソ面白いし、アレか?アニメで馴れ初めから恋人までやったから劇場版では夫婦やってみました、って感じか?ってなってホントごちそうさまでした。
こいつらこの先なにやんの?子供でも作るの??


◯律子について
あんな!!19歳の!!同僚がいて!!!たまるかああああああああ!!!!!
うああああああああああ!!!!!(ブチギレ


◯ジュピターについて
今度のウィンターライブをあのあまとう立ちで乗り越えようとこの映画を観て決心しました。つきましては、隣席に座った方はノータッチでお願い致します。


◯春香さんがぬるぬるだった
春香さんがぬるぬるだった #旧作エヴァ劇場版のアスカ死ぬやつかと思った
というか梱包されてたとはいえ可奈ちゃん地面に落としたやつそのまま渡してるけど大丈夫?砂とか払ったりしたら??


◯矢吹可奈について
この子、今回の映画でしまむらさんも愛ちゃんも未来も一足飛びに追い越してキュートの本流後継者に踊り立った感じしちゃいますね。この弱さというか、悩める一般人って感じがすごいいい。

ただ、個人的には太ったところをマイナスとして描いちゃうのは、いいのかなぁと思いました(かな子のほうを見ながら

いやアレが太ったこと自体が問題なんじゃなくて、そのような事態を招いてしまった自分の現状と、なりたい理想のギャップの問題なのは頭では分かっているんです。ただ、絵面としてもあまり変わった感じしないのも手伝って、別にちょっとくらい太っててもええやん!というのが先に来てしまいましたねえ。

だからとってただライブに失敗して現実に打ちのめされたからサボった!!だとソレはソレでナマケモノの嫌な子になってしまうから、どっちにしても難しい話ではあるんですが。

あの春香さんが追いかけてきたシーンは、あの子にとってさぞ恐怖だったでしょう。いつ橋から飛び降りるのかとハラハラしてました。

ただあの子、ああいう形で春香さんにバトンを渡された以上、これからのアイドル人生を春香さんとしてしか生きられない気がして、とても不安です。春香さんより強くないから、なおのこと。
肩の力抜いて行こうよ、そっちのが楽しいから。


◯北沢志穂
「私一人でやれます!」というあの感じを見てイタい思い出を想起する765組いっぱいいそうだ。

個人的には、今回の春香にはそもそも絶対勝てなかったけれど、でもここで曲がって欲しくない。自立というのはそれはそれで重要な事です。ただ、肝心なところで頼る仲間として今回のバックダンサー組がなっていったらいいなぁと。

今回の劇場版はひとつの完結した物語である以上、また彼女たちが同じライブに向かって力を合わせる共同体である以上、可奈に関して春香と志保の理屈は絶対に両立しない訳で、志保が間違っていたわけでも春香が正しかった訳でもないのです。
ここで志保が「改心」してしまうストーリーで映画が終わらなかったのは、彼女にとって良い事だと思いますね。
「思っていたより、ずっと広かったから」 これくらいでいいんじゃないかと。まだまだこれからの子だしね。


◯ミリマス組に関して
宿のシーンで、各人がスマホ弄っていたりするのは現代っ子のイメージなのか、まだそんな仲良くないという意味なのか、いずれにしてもみんなでまくら投げなんてやってワイワイやってる765組とは違いが観れて、面白かったです。

ただ、ライブシーンに関してひとつだけ!!
もっと踊って欲しかった!! あの子らが765組のダンスについていけない、というのは今回の事態を引き起こした原因の一つなのに、延々と手拍子してるだけじゃ勿体無いやろ………!!頑張って踊れるようになったんだからもっとこう、ほら!ほら!!な!!?


◯眠り姫について
_人人人人人_
> ガチ歩 <
 ̄Y^Y^Y^Y ̄
_人人人人人人人人人人_
> ぅゎゃょぃっょぃ <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
_人人人人人人人人人_
> おにぎり波(物理) <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

ある種ですね、アニマスのキャラでこういうシリアスをやるとパターン決まってくるのかな、と。救う側と救われる側の関係性や、乗り越えていく障害とかも含めて。


◯プロデューサー
プロデューサーが思っていたより空気でしたね!!ずっとビジネス英語5級やってました。作中時間で数ヶ月は5級やってるよね??大丈夫なの???
アイドルたちが彼の直接的な手助けを必要としないくらいに成長した、ということなんですけれど、ポロシャツ姿が意外と肩幅あったくらいかなぁ、見るべきところは。

というか海外留学で今生の別れみたいな空気になるのクッソ面白い。


結論から言うと、個人的にはとても楽しめました。もともと上がってたハードルはある程度超えたと思います。誰かといろいろ言い合いしたくなるコミュニケーションツールとしてもある程度機能しうるかなぁ、と。あともう1回くらいは(前売り券の都合で)行くと思うので、別の感想出てくるかもなぁ。

Reply · Report Post