JIJITSUWOSHIRU

AYUMI · @JIJITSUWOSHIRU

13th Nov 2012 from Twitlonger

※法学部に於ける講演。必ずしも政治に興味や予備知識のない人、党派関係なく政治全体に不信を持つ

若者を対象に話していることご了承の程を

谷垣禎一講演@明治学院大学白金祭 後半-7
・橋下徹大阪市長の維新八策では、社会保障(特に年金)も地方分権で、道州制でやる考えか?


 それから、石原さんや橋下さんたちの政党がどういう主張を持っていくかというのも未知数です。
 橋下さんの主張で一つ申し上げておきますとね。橋下さんたちは八策というのを出しておりますね。
八策の中でも色んな議論がありますが、中の一つに、「もっと地方分権を進めなければいけない、消費税は地方税にする」ということを、橋下さんは相当主張しておられます。これは今までやってきた議論からしますとなかなか難しいんですね。

先ほど、社会保障を安定させるには消費税と私も言いました。社会保障を安定させるためにどういう税がいいかという議論は、与党であろうと野党とであろうとずーっと積み重ねてきて、20年ぐらいの長い議論の結論がやっぱり消費税だという事になっている。
 それは何故かというと、法人税とか所得税っていうのは景気によって随分変わってきます。特に法人税なんかを使いますとね、景気のいい時はうんと税収が上がりますけど、ちょっと景気が悪くなるといっぺんに税収が減ってしまう。そういう税金で社会保障を担っていこうというのは極めて難しい。

 そこへいきますと消費税っていうのは、人間ある程度食料も何も買わなきゃいかんということで、比較的この振幅が少ない税でありますから、社会保障を支えるには消費税が必要だというのが、この20年来の結論であります。

 そういう結論と、これを地方税とする橋下さんの結論が上手く噛み合うかと言いますとね、なかなか噛み合いません。橋下さんの主張通りにいくと、社会保障は地方が責任をもってやるということになっていく傾向が強いですね。本当にそれで出来るのか。やっぱり年金や何かは国が責任を持たないと出来ないんじゃなかろうか。

 やっぱり日本国民である以上―関西と北海道で年金の仕組みが全然違うということでいいんだろうか。これだけ移動が激しい時だから、やっぱり年金が国で一元的な統一したものであった方が具合がいいんじゃなかろうか。
 色んな事を考えますと、やっぱり年金を地方でやっていくというのは無理があるという風に思いますね。

 そうしますと今度橋下さんは「それは道州制というものにして、道州に社会保障の権限をかなり持たせるから今の都道府県制とは違うんだ」と橋下さんは仰るんだと思います。
 そうやって全部を変えれば全部上手く行くんだって主張に最後はなっていくのかもしれませんが、現状で考えると橋下さんの社会保障の考え方に関しては私はかなり難しい面があるなあと思っております。

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