JIJITSUWOSHIRU

AYUMI · @JIJITSUWOSHIRU

2nd Nov 2012 from Twitlonger

※法学部に於ける講演。必ずしも政治に興味や予備知識のない人、党派関係なく政治全体に不信を持つ若者を対象に話していることご了承の程を


谷垣禎一講演@明治学院大学白金祭 後半-4
・社会保障と税の一体改革が必要な理由(景気との関連)
・自民党内の消費税議論(反対論について)。

 しかしここまで来ましたらね、何とかこれはきちっと道筋つけていかなければ、日本の社会保障と税制というものが、骨格が見えて来ません。
 これから先色々考えていくことはございますけどね、先ほど、日本は随分貯蓄があるというお話を致しました。
 だけど(日本の人口で割合の大きい)高齢者はですね、皆社会保障に不安があると思いますと財布の紐が緩まないんですね。

 今回大事なことの一つは、消費税を上げるのが社会保障のきちっとした設計に結びついていくんだという安心を、国民の皆様に持って頂く事によって、ご高齢の方が「それならば少し財布の紐を緩めても大丈夫かな」と思うようになりませんとね、なかなか日本の景気も良くなって行かない。
 そういう仕組をどうやって作っていくかというのは実は、これからの消費税を入れるまでの設計にかかっています。
 ですから今与野党に分かれておりますけれども、この三党合意をして、政権の民主党と、自民党と公明党は協力してやりました。この後、自公それから民主、それぞれどういう立場で(やるか)。
 やっぱり私は、これ(社会保障と税の一体改革)をきちっと導入して、そしていま申し上げたように「なるほど消費税を入れることによって社会保障の基本がしっかりして、安心して行けるんだ。」こういう体制を作っていくのが、我々がその時与党であろうと野党であろうと、責任を負って共通の課題として対応していかなければならないだろうと思います。



 ただ、今までの自民党内の議論の歴史を振り返りますとね、増税反対の理由ってのは色々あるんです、色々ある。

 それは、やっぱり景気をどんどん良くしていけば税収が上がってきて、必ずしも消費税を上げなくても出来るだろうという議論は昔からあります。 確かにそうなれば良いに決まっております。
 だけどもう一つは、それは同時に、それを意図的にやりますと、ある意味じゃインフレを起こすという事にも繋がります。
 確かにこれだけ借金を抱えてますから、インフレを起こすと借金の価値が減っていく。政府にとっては具合のいい面もあるんですが、しかし本当にそれでそのインフレがコントロール出来るのかっていう問題がありますね。

 それからよく言われますのは、それ(消費税上げ)より先にやることがあるだろう、ムダを排除して、という。
 これは実は、小泉内閣でやった構造改革というのが、消費税を上げるまでのムダを省くという意味合いを多分に持っていたと私は思います。
 今や、ここを削れば簡単に財源が出てくるという所はあまりなくなってきております。それは民主党の仕分けの結果がそのことを示しております。
 尤も、ムダというのは―かつては必要だったものが時代が変わればムダに変わるということはいくらでもあります。だからこれは永久革命みたいなもんで、常にムダを省く努力はしなきゃいけないと私は思います。

 しかしだからといって先送りしていればいいということにはならないだろうと思います。今のような国際的な金融不安がある時には、そのことはしっかりやっていく事が必要なのではないかなと私は思っています。

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