_saitou

絃人/俺 · @_saitou

4th Jul 2011 from Twitlonger

何かもうタイピング界進歩しすぎでトンデモ設定だったのがトンデモじゃなくなりつつある。物理的な限界がうっすらと見えてきたというか、逆に言えば物理限界を無視すれば超能力タイピング創作話が作りやすくなりそう。


少女の居る部屋。
そこには世間でノートパソコンと言われているものくらいしか遊べそうなモノは無く、ゲームといえば初期付属のマインスイーパくらいのものだった。
たった一つ、そうではないソフトがあった。それは『タイピングゲーム』。
おおよそ、娯楽というものが存在しない少女の部屋(せかい)にとって、少女がタイピングゲームの虜になるのは時間の問題だった。
知らず知らずの内に、少女は人間の限界レベルを塗り替え始めていく。
後に少女は、鉄人を超え天才を通り過ぎ――狂皇女(タイピング・マッドクイン)と呼ばれる。七年後の事だ。

1996年 6月6日生まれ
タイピングネーム『マロン』
二つ名「狂皇女(タイピング・マッドクイン)」
成長タイプ『不屈向上心』
ライバルのいない部屋(せかい)でたった一人タイピング速度を磨き続けた少女。
ミスする事に一切の躊躇や疑問といった種の感情を持たない。
100のミスが増えようとも0.001秒でも早くなるなら実行してみせる、といったスタイル。
ネット接続なども無かったので自分が速いかどうかの価値観を持てていない。

・使用配列 『qwerty』
唯一のソフトがローマ字対応で、搭載されていたキーボードがqwertyだった。
qwerty以外の配列が存在する事を知らずにいた。

・使用キーボード『問わず』
最初はノートパソコンに付属していたキーボードを使っていたのだが、あまりにタイピングゲームをプレイしすぎてしまった結果
二週間で付属キーボードを壊してしまったという過去を持つ。それ以来は適当にUSB接続で安物キーボードを使い潰し続けている。
年に数度しかない父親との会話は「お父さん、キーボード壊れた」という新キーボードの催促の旨が殆ど。

・運指 『我流型・自由運指』
必要とあれば右手の小指で『z』を打つ事もある。
正確性を意に介さない為、普通であればありえない打ち方を平然とやってのける。
尚、彼女は標準運指の存在を表に出るまで知らずにいた。

・正確性86~98% C
ミスによる減点よりも速度を重視したほうが得点の出るソフトをプレイしていたため、それほど高くはない。

・トップスピード (分間)1800~2200 SSS
qwertyである限り、彼女に並ぶことは難しい。

・反応速度 (一打目)0.25~0.40 SS
正確性を意識した場合、0.40弱にまで下がるが、通常時は圧倒的な反応速度を持つ。
しかし、彼女の本領は反応速度ではなく、隠しモードを出すために要求された故に身につけた副産物に過ぎない。

・短文加速 (初打から10打鍵まで)900~1300 S
反応速度を極限にまで重視したスタイルの為、加速のみを見るならば比肩するタイパーは存在する。
しかし、0.3秒を切る一打目の反応速度にも関わらずこの加速能力は他に類を見ない。

・中文速度維持(11打鍵以降) +5%~  SSS
彼女に速度維持という概念は存在しない。
ただひたすらに『何があろうとも早く打つ』ことだけを考える。
ミスを気にしないため、一般的に見て『正確性を考えると打ちにくいワード』も意に介さない。
更に、ミスをして詰まることも無い為、実質低下する事も無く体力の続くかぎりひたすら加速していく。

・長文速度維持 B
使用していたソフトのせいか、長文加速能力においてのみ彼女はお粗末と言わざるを得ない。
一応、ソフトに長文モードも存在していたのだが、それをプレイする為には短文モードで最高ランクを出し尚かつ記録更新時のみしかプレイ出来ないモードだった為、プレイ回数自体が少なかったのだ。
故に長文耐性が低く、1000打鍵を超えた辺りから正確性が格段に下がり始め、1500打鍵ともなれば正確性は50%を割る。
(100打鍵で目をぐるぐるにして混乱する。そして1500打鍵で×にしながら小さな呻きをあげる)
しかし、彼女としてはご褒美的なモードだった為、長文に対する苦手意識は少ない。
むしろお楽しみとして位置していた為、長文に対する意欲は相当なものがある。
弱点となる場所だが、しかしそれを最も好むという面白い状態である。
ちなみに、最高ランクを出すためには、タイパー界でいうところの皇帝(全国決勝戦覚醒時)並の速度を出さなくてはならない。
ただ、彼女にとっては最高ランクが出ること自体は珍しいことでもなかったりした。

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